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噛める入れ歯の種類と作り方~パイロットデンチャー法を採用する歯科~

入れ歯を使っていると、「以前より噛みにくくなった」「違和感がある」と感じることはありませんか。
入れ歯は毎日使うものだからこそ、わずかな変化が食事のしやすさや生活の質に影響することがあります。
今回は、より噛みやすい入れ歯の製作をめざして、当院が取り入れている方法「パイロットデンチャー法」について紹介します。
まずは、ご自身の入れ歯の状態を確認してみましょう。

三井田 勝也 院長
経歴1995年3月 鶴見大学 歯学部 卒業
1995年4月 医療法人審美会 鶴見歯科医院 入職
2010年3月 医療法人審美会 鶴見歯科医院 退職
2010年4月 石川町歯科クリニック 開院
2015年 医療法人 豊勝会 設立
医院名:石川町歯科クリニック
所在地:〒231-0868
神奈川県横浜市中区石川町1丁目13 2F
入れ歯が噛みにくいと感じていませんか?セルフチェック

入れ歯の不具合は、気づかないうちに少しずつ進行することがあります。
次のような症状がある場合は、入れ歯が合っていない可能性があります。
✔硬いものを噛みにくい
✔食事中に入れ歯が動く
✔入れ歯が外れやすい
✔歯ぐきに痛みを感じる
✔入れ歯と歯ぐきの間にすき間を感じる
✔会話中に違和感がある
このような状態が続くと、食事のしやすさに影響することがあります。
かたいものを含む多くの食品を噛む機能の目安として、自分の歯が20本以上あることが一つの基準とされています。
噛む機能を維持することは、日常生活において重要な意味を持っています。歯を失っても、入れ歯などの義歯で噛む機能を補うことは、とても大切です。
入れ歯が合っていない場合、その機能を十分に発揮できない可能性があります。
参照:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「8020運動とは」 >
噛みにくい入れ歯の原因は「お口の状態の変化」

入れ歯が噛みにくくなる理由の一つに、お口の状態の変化があります。
入れ歯は製作した時点のお口の形に合わせて作られます。
しかし、歯ぐきや顎の骨は時間とともに少しずつ変化します。
たとえば、
・顎の骨が吸収されて頬がやせる
・歯ぐきの形が変わる
・かみ合わせが変化する
といった変化です。
このような変化によって、入れ歯が合わなくなることがあります。
入れ歯が合わない問題を改善するためには、単に新しく作り直すだけでなく、お口の状態に合わせた製作方法が重要になります。
その方法の一つが、パイロットデンチャー法です。
噛める入れ歯をめざす方法「パイロットデンチャー法」

当院で行っているパイロットデンチャー法とは、最終的な入れ歯を製作する前に、治療用義歯を使用してお口の状態を整える方法です。
完成前に仮の入れ歯を使用し、
・かみ合わせ
・顎の位置
・歯ぐきの状態
を確認しながら調整していきます。
そして、その状態をもとに最終的な入れ歯を製作します。
そうすることで、
・フィット感の向上
・かみ合わせや噛む機能の改善
・見た目への配慮
・痛みの軽減
などを図ります。
顎の骨が吸収している症例にも対応
顎の骨が吸収している場合、入れ歯の安定が難しくなることがあります。
入れ歯治療に関する報告では、顎の骨が吸収して変化が大きい場合でも、治療用義歯を使用した上で型取りを行うことで、総義歯の安定性向上につながる可能性が示されています。
参照:J-STAGE|日本補綴歯科学会雑誌46巻 (2002) 1号「Pilot denture による下顎無歯顎患者の印象採得」 >
患者さんお一人お一人のお口に合わせた入れ歯を製作するために

パイロットデンチャー法はを採用したことで、非常に精度の高い入れ歯をつくることが容易になりました。
パイロットデンチャー法は、患者さんお一人お一人のお口の状態に合わせた入れ歯を製作するために行っている、当院の重要な入れ歯製作の工程の一つです。
段階的に調整することで、より適した入れ歯の製作をめざします。
入れ歯は、完成した後も使いながら調整を重ねていく治療です。
パイロットデンチャー法では、
「治療用義歯による調整→最終義歯の製作」
という段階を経ることで、お口の状態に合わせた入れ歯の製作を進めていきます。
このような工程を経ることが、しっかり噛める入れ歯をめざすための大切なポイントになります。
パイロットデンチャー法による入れ歯製作の流れ

パイロットデンチャー法では、治療用義歯を使用しながら段階的に入れ歯を製作します。
ここでは、一般的な流れをご紹介します。
STEP1 ご相談・カウンセリング
まず、入れ歯でお困りのことや、お口のお悩みなどをおうかがいします。
入れ歯についてのご要望などございましたら、遠慮なくお伝えください。
STEP2 お口の状態の確認
つぎに、歯ぐきや顎の状態、かみ合わせなどを確認します。
現在使用中の入れ歯がある場合は、その適合状態も確認します。
STEP3 治療用義歯(パイロットデンチャー)の製作と調整
仮の入れ歯を製作し、実際に使用しながら調整を行います。
歯ぐきやかみ合わせの状態を整え、入れ歯が安定しやすい環境を整えていきます。
STEP4 最終的な入れ歯の製作
治療用義歯(パイロットデンチャー)で整えた状態をもとに、最終的な入れ歯を製作します。
調整された状態を反映することで、より適合性に配慮した入れ歯につながります。
STEP5 装着後の確認と調整
入れ歯は、装着後も使用感を確認しながら調整を行います。
違和感がある場合は調整を行い、使いやすい状態をめざします。
入れ歯は完成後の確認と調整も大切です

入れ歯は、お口の状態に合わせて丁寧に製作されますが、実際に使い始めてからの使用感を確認することも大切な工程です。
食事や会話など、日常生活の中で使用することで、
・かみ合わせの感覚
・歯ぐきへの当たり方
・装着時の違和感の有無
などをより詳しく確認することができます。
パイロットデンチャー法では、治療用義歯の段階からお口の状態を整えた上で最終的な入れ歯を製作します。
さらに、完成後も使用状況を確認しながら必要に応じて確認や調整を行うことで、お口の状態により適した入れ歯の維持につながります。
入れ歯の種類~豊富な選択肢があります~
入れ歯は、失われた歯を補うだけでなく、「しっかり噛めること」を支えるための大切な治療です。
そのため、お口の状態や患者さんのご希望に合わせて適切な入れ歯を選択することが重要になります。
当院では、噛みやすさや安定性、装着感などに配慮し、複数の種類の入れ歯に対応しています。
おもな入れ歯の種類と特徴は、次の通りです。
| 入れ歯の種類 | 特徴 |
|---|---|
| レジン床義歯(保険の入れ歯) | 樹脂で作られる入れ歯で、保険適用で製作できます。基本的な機能回復を目的とした入れ歯です。 |
| 金属床義歯 | 床部分に金属を使用した入れ歯です。薄く作ることができるため違和感に配慮しやすく、安定性にも関わります。 |
| シリコンデンチャー | 歯ぐきに触れる部分にシリコン素材を使用した入れ歯です。やわらかい素材が歯ぐきへの負担に配慮した構造です。 |
| ノンクラスプデンチャー | 金属のバネを使用しない入れ歯です。入れ歯をつけていることに気づかれにくい、見た目に配慮した設計が可能です。 |
| マグネットデンチャー | 磁石の力を利用して固定する入れ歯です。維持装置が外から見えにくく、入れ歯の安定性に配慮した構造です。 |
このように、入れ歯にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
歯ぐきの状態や顎の骨の状態、かみ合わせなどによって適した入れ歯は異なります。
患者さんお一人お一人のお口の状態に合わせて、快適に使える入れ歯を選択しましょう。
当院では、入れ歯の種類の選択に加え、パイロットデンチャー法による段階的な調整を行うことで、しっかり噛める入れ歯の製作をめざしています。
しっかり噛める入れ歯をご希望の方はご相談ください

歯を失ったとき、その機能を補う役割を担うのが入れ歯です。入れ歯は、日々の食事や会話を支える大切な治療です。
そのため、お口の状態に合わせて丁寧に製作し、適切に調整していくことが重要になります。
当院では、パイロットデンチャー法を採用し、治療用義歯を使用しながら段階的にお口の状態を整え、完成義歯を製作します。
現在お使いの入れ歯で、
・噛みにくい
・違和感がある
・外れやすい
といったお悩みをうかがい、しっかり噛める入れ歯の製作に取り組んでいます。
現在の入れ歯について気になることがある方や、新しく入れ歯を検討されている方は、どうぞお気軽にご相談ください。




